こんにちは、潔く銀です。抜海駅で特急「宗谷」を撮影後は、旭川を目指して南下しながら、宗谷本線にある魅力的な駅に立ち寄りました。
今回の旅の目的の一つには、宗谷本線を走る特急「宗谷」を撮ることが入っていました。抜海駅で良い感じに撮ることができたので、ここからは旭川に向かいつつ、宗谷本線の魅力的な駅を立ち寄ることにしました。
北海道の駅には、貨車を流用した駅舎の駅がたくさんあります。しかし、JR北海道の財政が厳しいため、そのような駅舎を持つ小さい駅はどんどん数を減らしてます。今回は、そんな消えゆく駅舎を中心に記録しました。
まずは、上幌延駅からです。ここは、既に廃駅となっている場所ですが、幌延町が観光資源として活用したいということで、残っている駅舎です。
熊本の自宅から上幌延駅まで、一体どれくらいの距離があるのでしょうか。愛車とよくここまで来たなと感じます。車は雪国でも走れるやつなので、現地の車っぽいですけどねw
さて、駅舎に触れていきます。前述しましたが、この駅舎はヨ3500形という貨物列車の後ろにつく車掌車を改造したものになっています。車掌車は、今も僅かながら現役車両がいますが、国鉄時代の1985年のダイヤ改正で貨物列車の原則一人乗務化より、大量の車掌車が廃車になりました。その際には、物置や小屋用途の転用もあったという・・・色々と探せば全国各地にありそうです。
そして、上幌延駅では1990年代前半ぐらいに貨車駅舎となっているようです。テールライト等はついていませんが、窓や入口に貨車の面影が残っております。
元々は、もっと駅に近いところにあったようですが、今は道路に近い空き地のようなところにおいてあります。また、元ホームにはロープが張られており入ることはできませんでした。上幌延駅は2021年3月に廃止となっており、2年半ほど経過しています。駅舎も2021年ころの写真と比べると、錆がかなり増えているように思いました。ただ、駅名標はとても綺麗です。
駅舎の中は入れるので、少しお邪魔してみました。この車両が鉄路を走っていた時代は、どういう内装だったのでしょうか。今は、上幌延町が管理しているみたいなので、ベンチもかなり綺麗でした。
駅ノートを少し覗きましたが、愛の溢れる書き込みがたくさんあって、心が温まりました。全国各地、色々なところから来ているなぁと感じました。
最後に駅舎の反対側も記録しました。もう、塗装がはがれ始めてひび割れだらけですが、線路側よりは劣化がましでした。窓の方は段ボールでふさがれていました。大変かと思いますが、頑張って維持していってもらいたいです。
上幌延駅を楽しんだ後は、次の駅へ移動することにしました。
次の駅は、上幌延駅から2駅進んだところにある安牛駅です。こちらも2021年3月に廃止となった駅で、同様にヨ3500形車掌車を改造した貨車駅舎です。上幌延駅と比較すると、かなり塗装がはがれていました。貨車に書いてある駅名は見えなくなっています。
駅舎の元々の位置は、ちょうど車の後ろぐらいにあったようです。ホームは、雑草まみれとなっており、ぱっと見では線路があるように見えませんでした。一応、立ち入り禁止の看板があるので分かりますが・・・
反対側の外観は、多少はマシでした。安牛駅の文字も確認できました。ただ、ここまで塗装がひび割れしていると、夜には入りたくないですね。肝試しで使われそうですが、ここは北海道なので野生動物のほうが危険です。
安牛駅の駅舎の中にもお邪魔します。ベンチの配置が上幌延駅と似たような感じになっていました。清掃道具と「今日もがんばれ宗谷本線」の絵がいい味を出してます。
カレンダーの日付は2022年2月12日で止まっていました。ちょうど、この日は大阪で阪急電車を撮影していました。いつでも撮り鉄がやめることができていません(笑)
安牛駅の駅名標は、イラストがかわいい感じでした。駅舎も再現性が高くて良いですね。ちなみに、この駅舎にも駅ノートがあり、たくさんのコメントがありました。ただ、ここは道路から少し奥に入ったところにあるので、ちょっと少なめでした。
安牛駅の後は、もう少し下っていき秘境駅として有名な糠南駅に立ち寄ることにしました。
糠南駅とインプレッサSTI、かっこよく撮ることができました。金色のホイールが良い雰囲気を出しています。現役の駅なので、立ち寄るか迷ったのですが、ちょうどサロベツがやってきそうだったので、時間の都合で立ち寄ることに決めました。
糠南駅のホームは凄く簡易的で、この駅が仮乗降場だった証です。九州でも見ないような駅なので、そのビジュアルに驚かされました。テレビ番組で紹介されて有名になったようですが、自分は今回の旅で初めて知りました。1両でも少しはみ出すらしく、タイミングが合えば普通列車が来るところを見てみたかったです。
待合室は物置小屋に窓を取り付けただけという恐ろしいビジュアル・・・こんな駅、日本中探してもここしかなさそうです。旅好き、鉄道好きにはたまらないのではないでしょうか。
待合室の入口を少し開けて撮影。駅周辺の景色は果てしなく草原が広がっていました。近くに民家はなく、ここを日常的に利用している人は本当にいるのか・・・もし、来れるなら冬も訪れてみたいなぁと思いました。
待合室の中を記録してみました。プラスチックのスコップとシャベルが北海道らしいアイテムだなぁと思いました。でも、掲示物は駅そのものです。なぜか、サンタクロースの帽子と変な本がありましたが・・・
一つだけ気になる掲示物がありました。トイレの案内ですが、自己責任で真下でも可能とのこと・・・トイレ用とかかれたティッシュが準備されていたりしましたが、どう考えてもホーム下は草まみれなのできついかなぁと思いました(笑)
ちょうど、サロベツがやってくる時間でした。サロベツには、キハ261系はまなす編成が充当されていました。このド派手なカラー、良い感じです。
糠南駅とサロベツを記録。いつ無くなってもおかしくない駅なので、良い記録になったと思います。天気は相変わらず悪いですが・・・
糠南駅を出てから音威子府駅にも立ち寄りました。列車の本数は少ないですが、結構立派な駅でした。ここでは、バスの運転手に「自分も愛車がインプレッサなんです!ナンバーも同じです!」と声をかけられたのが思い出です。どんなインプに乗っていたのか・・・気になるところです。時刻表を見ていると、もうすぐ普通列車がやってきそうだったので、音威子府駅から近いところで狙うことにしました。
キハ54がやってきましたが、ヘッドライトがLEDに変わっているものがやってきました。電球からLEDへの更新が北海道まで来ているとは・・・古い車両には、やっぱり電球だなぁと思いました。抜海駅で撮影したキハ54は電球だったので、ちょうど今切り替わりのタイミングなのかなと思います。撮影するなら今のうちですね。
この北海道でSIGMA 70-200mmとテレコンの組み合わせを使用しましたが、思っているより描写が良くて驚きました。最近、FEマウント用の開発が発表されましたが、EFマウントでもかなり良いです。70-200mmを購入してからは、機材選定に困らなくなりました。やっぱり、ズームレンズは便利です。
というわけで、この時点で日没が近づいて来たので、旭川までゆったりと走らせることにしました。この日の撮影は、これにて終了です。北海道初日は濃い内容でした。それでは!
P.S
宗谷本線の特急列車は、やっぱりキハ261系0番台だなと思いました。はまなす編成もちゃんと記録しておきたいところですが・・・(笑)