こんにちは、潔く銀です。この日は、ドライブついでに三池炭鉱専用鉄道を見るために万田坑を訪れました。
近代化産業遺産、世界遺産として登録されている万田坑ですが、2023年7月より三池炭鉱電車が公開されているため、以前から見に行きたいと思っていました。三池炭鉱鉄道は、自分が熊本にやってきた2020年に廃止されており、現役時代を見ることはありませんでした。炭鉱跡があることを知ったのは、SL人吉に乗車したときでした。
というわけで、早速炭鉱電車を見ていきます。当時、使用されていた踏切なのか分かりませんが、矢印マークが左右2個ずつあるのが九州の踏切らしいなと思いました。
公開されているのは、1936年芝浦製作所製の18号機と電源車デ-4です。電源車は工場内の非電化区域を走行するために使用されていたようです。工場内を走るため、バッテリーで電気機関車を動かすというのは凄い発想だなと思いました。
ちなみに、運転室に入ることが出来て中を見ることが出来ます。SLや国鉄の電気機関車のように計器はかなり少なめです。補修されてかなり綺麗でした。博物館に展示されているものより綺麗かなと思いました(笑)
12号機と18号機、それと第二堅坑櫓を合わせて記録しました。万田坑といえばこれ!みたいな感じが撮れたので、満足すること出来ました。
天気が良い日は、建物を撮るのに一番適していると個人的に思います。この日は、雲一つない冬晴れで、非常に条件が良かったです。第二堅坑櫓と第二堅坑巻揚機室を合わせて撮りましたが、これも万田坑らしい写真かなと思います。
万田坑内に張り巡らされたトロッコ用線路とごちゃっとしたところを入れて、廃墟感が出る写真を撮りました。澄み渡る空がその雰囲気を引き出してくれます。
第二堅坑巻揚機室前には、トロッコ用の線路があります。この線路は、ひとつ前の記事で載せた職場の近くまで伸びています。手動の分岐器が良い味を出していたので思わず記録しました。
そして、第二堅坑巻揚機室の内部に入ります。壁はレンガで出来ており、その中にどでかい巻き上げ機があります。中はごちゃっとして入り組んでいます。奥の方に見えるのが巻揚機で、これを使って資材などの昇降させていたようです。ちなみに、これを動かすために用いられるタービンはしっかりメンテされており現役で動作させることが可能だという・・・
擦れた読めなくなった計器や手すりにつけられたきけんの文字など、心惹かれるものが多かったです。
ちなみに、よく観察すると鉄骨には線路が使われており、ヨーロッパの使用されなくなった線路を流用して使ったようです。鉄が貴重だった時代によくある線路の流用が、古い駅などにはよく見られるのですが、まさか炭鉱関連の施設でも使用されているとは思いませんでした。案内係のおっちゃんに言われるまでは気づかなかったので、もし万田坑をこれから訪れる方は見てみて欲しいです。
最後に外からもう一枚だけ撮影して、万田坑から出ることにしました。明治時代に活躍して日本の産業革命を支えた万田坑、当時の技術の粋を見ることが出来て、技術的な仕事をしている自分にとっては良い刺激になりました。一部入れなかったところがあり残念でしたが、天気も非常によく良い写真も撮れたので大満足でした。
この後は、三池炭鉱の大牟田市のほうにある宮原坑もついでに見ることにしました。この日の撮影はまだまだ続きます。
P.S
三池炭鉱電車、万田坑を知った機会はSL人吉に乗車したときでした。近いはずなのになかなか来ることが出来ず、1年半も経っていました。